「瀬戸内少年野球団」。作詞家・阿久悠さんの自伝的小説を映画化したものです。今は亡き夏目雅子さん主演で1984年に公開されました。瀬戸内の美しい景色が印象的な映画だったようです。
その夏目雅子さんが演じた役を武井咲さんに代え、ドラマになることが決まりました。秋ごろ放送予定とのこと。
夏目さん主演のあらすじ
昭和20年9月、終戦直後の淡路島でのできごと。国民学校初等科5年が舞台です。教室では担任・中井駒子先生が生徒に、国語の教科書を墨で黒く塗り潰させていました。かつての日本の軍国主義に関係する部分は、敗戦国としてはNGだったんですね。明治神宮のなんてのもNGワードだったようです。
やがて、アメリカ進駐軍がやってきて学校が変わっていきます。生徒たちは今までと違う事態に混乱していきます。
そんな時、駒子先生は、結婚してすぐ戦地に赴いた夫・正夫が戦死したと知らせを受けます。高校球児だった正夫は、駒子からお守りのボールを受け取ったまま帰ってきませんでした。
正夫の両親は、正夫の弟・鉄夫と再婚してほしいと駒子に言います。
クラスには波多野武女という転校生がやってきます。なんと武女の父は海軍のお偉いさん。淡路島に逃げてきました。
それを知った生徒たちは、進駐軍から武目を守ろうと一致団結します。
ある日、村に片足を亡くした白衣の軍人が現れます。戦死したと伝えられた駒子の夫、正夫でした。
その夜、駒子に憧れていた鉄夫に、駒子は手ごめにされます。
翌日、駒子の夫・正夫は駒子の前に現れます。
しかし駒子はその前の夜に鉄夫に無理やり乱暴されたという負い目があるため、まともに正夫と向き合うことができません。雅夫はあきらめていったんその場を去ります。
そして翌年、生徒たちはそろって6年生になります。担任もまた駒子先生。
海軍のお偉いさんだった武女の父は戦争犯罪者として出頭することになりますが、武女は島に残ります。
生徒の一人、バラケツの兄、二郎は戦後のどさくさで一儲け。恋人、葉子とともに島に戻ってきます。
それを見て何かを感じ取った駒子先生は、生徒たちに野球を教えることを決意します。
生徒たちはバットやグローブを手作りして、練習を始めたますが、バラケツだけは、二郎の仕事を手伝うため練習に加わりません。
そして二郎の事業が失敗し、次郎は自殺します。
正夫は戦前、野球で大活躍した人でした。野球にのめりこんでいた生徒たちは「江坂タイガース」という野球チームを結成し、正夫がコーチになります。兄を失って傷心だったバラケツもチームに入ります。
しかし初戦は惨憺たる結果。
戦争犯罪者として拘留されていた武女の父は絞首刑にされます。それを期に武女が東京に戻ることに。
かつて島を砲撃した進駐軍のアンダーソン中尉が、生徒たちのチーム、江坂タイガースに試合を申し込みます。数々のしがらみの中、生徒たち試合なんかするものかと反対しますが、武女はやると主張します。
試合は武女の決勝打で江坂タイガースが勝ちました。
そして、昭和22年3月、武女が島を去ります…。
みどころ
瀬戸内の美しい景色は最大の見所です。
加えて、いろいろな要素が同時進行しながら絡み合って最終ステージへ流れ込むストーリも、見ていて飽きさせません。
アクション要素は全くありませんが、何部作がでできてるハリウッドのSF映画ってありますよね。あれと似た感じでストーリーに惹きこまれます。
でも一番印象に残るのは、終戦直後の子どもたち。悲惨な状況にもかかわらず元気いっぱい。戦後の暗い空気と対比されて強いメッセージを感じます。
「オッサン、ギブミーや!ギブミーしてんか!」
「進駐軍の○○はビール瓶ぐらいやでー!」「馬鹿ー」
と盛り上がっている会話。一番印象的でしたね。
秋のドラマ版ではどのようになるのでしょうか?
ドラマ版キャスト
駒子先生:武井咲(主演)
島の名物“オバハン”:友近
旅役者・池田新太郎:山内圭哉
(映画版では原作者阿久悠の分身といわれる竜太を演じています)
正夫の両親:大杉漣 高橋恵子
竜太:坂田湧唯
武女:本田望結
正夫の弟・鉄夫:栗山航
三郎:山下真人
2016年秋、放送予定です!
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