内閣府が仮想CGを発表した東南海地震。または南海トラフ地震。
これがいつ起こるのか?
○月○日○時に起こります!
と言えないのが地震予知です。ただ、
というのが内閣府の見解です。
今起こるかもしれないし、30年後かもしれない。
もしかしたら30年後も起きていないかもしれない。(あくまで60~70%の確率ですから)
いろいろな噂が出回ります。変な噂に振り回されないためにも、正しい知識を身に着けておきましょう。

M9.1の最大規模の南海トラフ巨大地震の想定震源域(2013年、地震調査研究推進本部 地震調査委員会)
そもそも、東南海って? 南海トラフって?
東南海というのは、紀伊半島から遠州灘にかけての海域のことです。
この辺ではマグニチュード8クラスの巨大地震が100~200年周期で発生しています。
それを称して東南海大地震と言っているわけです。
もともとは、1944年に起きた地震を東南海地震と言っていましたが、いつの間にかこの辺で起きる地震の総称として使われるようになりました。
この地震の怖いところは東海地震や南海地震と連動して発生し、より大きな被害をもたらすところです。
まだ記憶に新しい、東日本大震災でも同じようなことが起こりましたね。
なぜ、地震が連動するのか?
それは、「トラフ」を知ればよくわかります。
トラフとは?
トラフというのは海底にできた深い谷、海溝のこと。
南海トラフというのは、駿河湾から日本列島の南沖を走って四国沖まで続いています。
なぜ、海溝があるのか?
大陸移動説って知ってますよね。
世界の陸地はもともとひとつづきでしたが、それがパカンと割れていくつかのプレートに乗って地球の周りを動いているというもの。
そうすると何が起こるかっていると、プレート同士がぶつかり合うところができるんです。
だって地球は丸いんだもん!
ぶつかり合った結果、重いプレートは軽いプレートの下に潜り込もうとします。
そこに海溝ができるんですね。
ズズッ、ズズッと上のプレートを引き込みながらもぐりこむ下のプレート。
ある時、上のプレートが耐え切れずに一気に元の位置に戻る。
それがプレート型の地震です。
ギリギリと弓を引いて、いっぱい引いたところでパッと離すと勢いよく矢が飛んでいく。
そんなイメージです。
南海トラフは、日本列島のある側のアムールプレートとフィリピン海プレートによってできています。
アムールプレートはフィリピン海プレートに1年あたり6.5㎝ずつ押されながら反時計回りに回転しているそうです。
南海トラフの特徴
歴史を遡ると、南海トラフには5つ(九州沖も加えると6つ)の震源域があるとされています。
一人で5本の弓を引いてる感じですね。実際には無理ですけど。
また、ここのプレートの性質上、プレート同士が滑りにくくなっており、(押された分引き込まれるということ)地震エネルギーがため込まれ安い構造になっています。
弓を引くスピードは1年6.5㎝なわけですから、限界になって矢が放たれるまでの時間もおおよそ同じで、周期性を持ってくるわけです。それが、100~200年に一度。
5つの弓のうちの一つから矢が放たれると、他の四つを引いている指のバランスが崩れて、次々と矢が放たれてしまいます。
それが、連動型地震というもの。とても大きな被害をもたらします。
その周期性や、様々なデータを組み合わせて、、
今後30年以内に東南海沖でマグニチュード8前後の地震が60~70%の確率で起きる
と予想されたわけです。
なんとなくわかりましたか?
正確には、東南海地震は南海トラフの震源域のうち、紀伊半島から浜名湖にかけての震源域で起こるものを指しています。
その東側の東海領域と西側の南海領域も連動して起きるものは南海トラフ巨大地震と言って区別しています。
でも世間一般には、南海トラフ巨大地震を、東海~南海で一斉に起こる地震ということで、東南海地震と呼んでいる場合もあるようです。
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