東南海地震について話題に上ることが増えました。東日本大震災で想定外の被害を生じてから、一般の方にも巨大地震の恐ろしさがが現実問題として感じられるようになったのでしょう
内閣府の防災情報のページを見ると、さまざまな対策が進行中であることがわかります。
予知しにくい地震の前兆を捕らえようとする試みは、日本が最先端ではないでしょうか。
GPSと地震計
GPSは人工衛星を通して現在地を測定するシステム。 そう、うまく使えば地面がどれだけ移動したかがわかるんです。
これをとひずみ計を利用して地面の状態を計測するというのが、科学的な地震予知の主力です。
「地面が動くのが地震でしょ? 動いたのがわかったって予知にならないじゃん。」
そう思うなかれ。もう一度地震について復習しましょう。
日本周辺のプレート
日本は地震大国。その理由は、プレートといわれる地球の殻みたいなのがぶつかり合って、押し合いへし合いしているど真ん中に日本列島があるからなんですね。
日本の周りには、フィリピン海プレート、太平洋プレート、北米プレート、ユーラシアプレートがあります。
4っつもあるんですよ! 別の分類では5つとされたりもします。
これが押し合って、行き場のなくなった部分がもぐりこんでいったりします。
もぐりこんだときにできる谷を海溝(トラフ)、そこで起きる地震を海溝型地震と呼ばれます。
弓をギリギリ引いていって限界になったときにパツンと矢が放たれるのに似ています。
このひずみのたまり具合をGPSで地面の移動を測定して割り出したり、ひぞみ系を地面に埋め込んで測定したりするわけです。
さらに南海トラフにはひずみのたまりやすい地域がいくつか考えられていて、歴史的には、これらが別々にゆれたり、連続でゆれたりしています。
一人で5本の弓を同時に引いているのに似てるかな? 実際は無理だと思いますけど。
矢が一本放たれると、その影響でほかの矢も飛び出してしまったり。
これが同時に起こると、最悪の事態になるんです。
今のひずみの状態は?
で、今どうなるのかが気になるところ。
平成28年5月24日に海上保安庁の観測データがイギリスの科学雑誌「Nature」に掲載されました。
↓こんな感じ
これだけ見ても素人にはさっぱりわかりませんが、
「1940年代に発生したM8クラスの地震の震源域西側の沖合と、想定東海地震の震源域の南西側に、ひずみの強い領域が延びている」
そうです。
ちょっと不気味なデータです。
でも、いずれは起こるであろう地震です。知っておけば何かの役に立ちます。
民間団体も?
国や官公庁だけでなく、民間の研究所や地震研究家や、果ては占い師まで地震の前兆を取らえようと必死にがんばってくれています。
被害想定地域に住んでいる私たちにとってはとてもありがたいことです。
このデータもきっと役に立ててくれていることでしょう。
次回はさまざまな地震予測についてまとめてみます。
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